クラミック
クラミック
パンケーキ型(縦8cm×横17cm×高さ6cm)、大きいボール、練棒、ふるい、はけ
『料理について』
今回は決して簡単な料理ではありません。 しかも、残念なことにオーブンがないとできません。 器具の中には、家庭には普通ないものもあるでしょう。 しかし、条件がそろっていれば、あなたの料理に対する熱意が形になって出てくる面白い料理であります。 楽しいパン作りにも応用でききる、栄養たっぷりのベルギー風ブリオッシュを作ってみましょう。
  
材料 分量(※1)
小麦粉(※1)  200g+約30g
砂糖(※2) 40g
牛乳 80cc
卵(中玉)(※3) 2コ
無塩バター 60g
イースト(※4) 15g
干しレーズン
 (※5)
50g
ひとつまみ
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
※マーク詳細についてこちらをご覧ください。
※1  → パンケーキ型一つ分(8cm×よこ17cm×高さ6cm)
※2  → 打ち粉用に約30g必要です。
※3  → グラニュー糖または上白糖
※4  → 一コは、焼き色をつけるための塗り用
※5  → ドライイーストでなく生イースト。パン屋で購入可能。安いです。
※6  → スーパーなどで売っている製菓用のもの
準備タイトル画像
準備画像1
1、小麦粉はふるいにかけます。牛乳は35度まで温めます。
決して熱くしないでください。 バターは角切りにして、外においておきます。レーズンは約5分間水につけておき、その後水を切っておきます。 型の内側にバターをきれいに塗り冷蔵庫の中に入れておきます。
 
 
   
準備画像2
 
 
準備画像3
 
 
 
準備画像4
 
 
 
調理
調理画像1
1.ボールに生イーストを手でほぐし、砕きながら入れ、そこへ温めた牛乳を注ぎます。ホイッパーか指を使ってイーストを細かく溶かしたら、まず、ふるった小麦粉200gを入れます。つづいて、砂糖を加えます。
2.ボールと手に打ち粉を打ちながら約5分よく練ります。つづいてバターを生地に加えます。(左写真)打ち粉をこまめに打ちながら生地がまとまっていくまで、(ボールの内側に生地がつかなくなるまで)約10分弱練りつづけます。
 
 
調理画像2
3.きれいな玉になったら生地が乾かないようぬらした布をボールにかぶせて、 季節によって異なりますが、20度以上の室温で充分発酵します。発酵させすぎても、一次発酵の場合大きな問題にはなりません。くれぐれも布が乾いたりして、生地が乾かないようにしましょう 。
 
 
 
調理画像3
4.生地が約2~3倍の大きさになるまで待ちます。(左写真)オーブンに火を入れ約200度に設定します。
 
 
 
調理画像4
5.膨らんだ生地をよくつぶし、台の上に生地を移し、台に打ち粉を打って、生地を練棒を使って広げます。
6.広げた生地に水分の取れたレーズンをまき、生地の中に練棒を使って押し込みます。(左写真)
 
 
  
調理画像5
7.型の大きさに合った形に生地をまとめます。型を冷蔵庫に入れておいたのは、塗ったバターを一度固めて、生地が焼けた後、型から取りやすくするためです。古い型をお使いの方は、さらに型の内側にに打ち粉を薄く振りましょう。
 
 
 
調理6
8.型を冷蔵庫から取り出し、まとめた生地を型に入れます。二次発酵は一次発酵と違って発酵させすぎると、頭でっかちの生地に焼きあがってしまいます。生地がオーブン内でさらに膨らむことを考慮しましょう。生地の上面に切れ目を入れるのも生地が上手く上がるのに、必要な作業です。
 
9.生地の天辺が型から約1cm強にまで上がったら、生地の上面に卵をはけを使ってやさしく塗り、ナイフで三箇所ばかり極薄く切れ目を入れ、オーブンで約30~40分焼きます。
10.型から焼けた生地を取り出して、荒熱を取ります。(左写真)さあできあがりました。Bon appétit !
シェフの一言

欧米人はほとんど毎日パン食ですが、私の知る限り、家庭でパンを作って、焼いている人はさすがに多くありません。どんな小さな村にもパン屋があって、そこで好きなパンを買うのが普通です。 しかし、家庭でクッキーやタルトなどの焼き菓子を普段自分で作っている人は多くいます。クッキーやタルトは大事な「母親の味」の一つです。 今回取り上げた「クラミック」はパンと焼き菓子の中間に当たるようなもので、パン屋ではあまり見かけられません。 寒い冬にご近所の人を午後のコーヒーに招いたときなどに、お茶菓子としてテーブルに出てくるものの一つです。 できて冷めた後はラップにくるんで、冷凍庫に入れておけば一週間は保存も利きます。 但し、その場合、食べるときには切ってトースターなどで一度温めなおした方がいいでしょう。 すでに生地の中にバターが多く入ってますが、トーストと同じように焼いてバターをぬって食べても美味しいです。 さて、フランスでコーヒーを頼んだら「エスプレッソ」が出てきたのに、隣のベルギーではコーヒーと頼んだら日本と同じようにレギュラーサイズでコーヒーが出てきて、あれ、っと思われた方がいるかもしれません。 これは、ベルギーや北フランスのほうは冬が寒いので、コーヒーはポットからカップに入れる習慣があるからです。冷たくなった体を温めるため、温かいコーヒーをたっぷり飲むのです。 今日はベルギー風にポットから注がれるアツアツのコーヒーと「クラミック」を皆さんでどうぞ。

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